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A**ー
内容のとても濃い本
どうしても、同じテーマを扱ったScheinの別の著作 Process Consultation Revisited: Building the Helping Relationship と比較してしまいますが、あちらはプロのコンサルタント向けで、こちらは一般の人向けと感じました。あちらの本はソフトカバーで印刷もキチキチで書き込みをする余裕がなくて困りましたが、こちらはハードカバーで余白も十分です。内容を簡単に説明すると、人に何かを依頼したり助けを求めたりするとき、助けられる側は one down な立場に置かれ、助ける側は one up な立場に立ってしまうので、その不均衡な関係を是正すべきこと、また、人というのは自分が本当にして欲しいことを上手に説明できなかったり、言い出しにくかったりするので、助ける側の人は相手が本当は何を求めているかを把握しないといけないこと、この二つの原則を説明した上で、それを行なうための様々な技術を紹介しています。また、その応用として、チームワークやリーダーシップにも一章ずつを割いています。この本は翻訳書が出ていますが、そちらは誤訳が非常に多い上に前提とする社会学や心理学の意味を見落としていることで、単なる通俗啓蒙書に成り下がっています。著者が本当に言いたかったことを理解するには、原著を読むしかありません。翻訳書については『人を助けるとはどういうことか』のレビューに書きました。人と関わる仕事や活動をしているありとあらゆる方にお勧めしたいと思います。医師、看護師、美容師、営業職、販売職、教師、講師、企業の管理職、自営業、企業や役所の窓口業務、受付け、ボランティア等の方々にです。要するに、無人島や山奥で一人で生活しているのでなければ、どなたにも必要な知識が書いてあると思います。ついでに書きますが、この本を読んで、 work down the abstraction ladder という表現の意味を調べるうちに、 Samuel I. Hayakawa の Language in Thought and Action (『思考と行動における言語』)を知りました。そちらは「意味論」の名著ですが、言葉を通じて他人を理解し、また自分を理解してもらうにはどうすれば良いか、という点でも大変参考になる素晴らしい内容です。[追記]この本は著者がエッセイというほど手軽な本ではありません。心理学や社会学のいくつかの本を合わせて読んだほうが、さらに良く理解できると思います。Eric Berne の交流分析、 Erving Goffman のミクロ社会学等です。
S**N
難しい
書いてあることは多分もっともなのだと思いますが、細かく分析しすぎてて実際的には自分に生かすのは難しそうです。
Trustpilot
2 months ago
1 day ago